毎年言っている気がするのだけれど、12月ってどうしてこんなに忙しいんだろう。とにかく毎日毎日仕事もプライベートも走り続けて大袈裟でなく1分1秒に追われ、師走超えて師ダッシュしていた。相当擦り減ったけど、なんとか生きながらえて年末は身も心もたっぷり栄養補給でき、いま現在はいってこいで若干つやっとしています。まだまだ2024を振り返るぞ!
12月のあれこれ
大阪旅行・USJ貸切ナイト参戦
忙しいと言いながらしれっと大阪に行っている。弾丸1泊2日、何の下調べもする余裕がなく、とりあえずUSJに行ければ満点よ、くらいのノリで現地に到着。もう長い付き合いになる地元の友達とは、やることも話すことも空気感も、永遠にマックで駄弁っていた頃のままになってしまう。旅行に来たことすら忘れてしまうほど、どこにいたって我々にかかれば(いい意味で)特別感ゼロ。ごはん食べて喋って、寒いからユニクロでマフラー買って、新大阪から大阪まで気晴らしに歩いた。まるで大阪に住んでいる人の過ごし方…。
USJ貸切ナイトは、さすが貸切!という感じで、大物のジェットコースターも15分待ちくらい。ハリドリ×2回、フライングダイナソー×2回を駆け回るなどかなり大満喫した。とはいえ仕事の連絡がガンガン来て、ミニオンに並びながら仕事の電話したり随時各所に連絡したりせざるをえなかったのは悲しかったねえ。
わたしはあまり絶叫系が得意ではなく、フライングダイナソーに至っては最初から乗るつもり皆無だったのだが、ハリドリの音楽を選べる機能で大阪LOVERを流してノリノリで歌い叫んでいたら楽しくなってしまい、さらに友達のかつてない強固な説得姿勢を受け、USJのベンチで長考。勇気を振り絞るために、同じ境遇の人々が決死の思いで投げ込んだ「フライングダイナソーってどれくらい怖いですか?」という主観すぎてまるで再現性のない知恵袋の山を端から端まで読み漁り(まるで無駄な時間)、マジで清水の舞台から飛び降りる気持ちで乗った。偉い!
結果、めちゃくちゃ高いのと地面に落ちそう(物理)なのが超怖いけど、浮遊感はまったくなかったので、これならいけるぜ!と秒で克服してもう一回乗った。最初に乗る時は震えながら無駄にのろのろと乗り口に向かったのに、2回目に乗るときの我々ときたら!漲る自信といい溌剌な足並みといい、まるで面構えが違う。
翌日は新幹線の時間まで食い倒れYEAH〜〜!大阪に来たからには粉物食べねば!ということで適当に調べた、といっても食べログ百名店にランクインしている梅田のお好み焼き屋さんSakura。
冗談抜きでこれまで食べたお好み焼きのなかで一番美味しくって度肝を抜かれた…。みじん切りのキャベツが入っていて、生地がフワッフワでまあ美味い。お好み焼きという食べ物の立ち位置そのものがわたしのなかで格上げされた。お店を出た瞬間、友達に真顔で「次もう一軒お好み焼き行く?」と聞かれてウケた。同じ血が流れている。
お腹ぱんぱんながら、続いて箸休めにたこ焼きを食べる。わたしはカリッとした生粋の銀だこLOVERなので、その気持ちは揺らがんぞ!と斜めに見ていたたこ焼きやまちゃん。これまたおいしくってさあ…。出汁がしっかりきいた、ふわふわとろとろのたこ焼き。ソース&マヨがいつだって本命ではあるのだが、乙に塩で食べるとより旨味が際立って、それって完成されているってことじゃん…と思ったよね。
そのあと結構お散歩した、という言い訳をしておきたいのだが、友達の希望でクレームブリュレのクレープを挟んでから、最後にまたお好み焼きとねぎ焼きを食べた。いくら食べ歩きといえども、お好み焼き→たこ焼き→突然のクレープ→お好み焼きと致死量の粉物で畳み掛ける人はあまりいないのではないか。
これまた食べ応えがあった。硬麺の焼きそばが大好き!我々、粉物LOVERであり食い倒れLOVERすぎている。なんだろう、ソース&マヨの中毒性がすごすぎるんだと思う。帰りの新幹線でも帰ってからもしばらくふたりで「ソース&マヨが食べたい…」と呟きあっていた。どちらかが欠けてもいけない、恐るべきソース&マヨの力。
友達の家でクリスマスパーティー兼M1観賞会
粉物LOVERの友達とM1も見た。好きなものを縦横無尽にかき集めた最強のテイクアウトラインナップ、ぜひご覧いただきたい。ローストビーフ、お寿司、銀だこ、ちゃんぽん、(一応)チキン、ケーキ、ビアードパパの冬季限定フォンダンショコラ。さらにカルディのホットワインでクリスマス感も演出。相変わらずやりたい放題。あまりに完璧すぎなのでは…というか、我々の舌と食欲、いつまでもわんぱく小学生すぎなのでは…。
M-1、今年も面白かったな〜〜!すでに語られ尽くしているけれど、めちゃくちゃレベルが高かった気がして、ワインの力もあるだろうが、例年よりもさらにずっと途切れずに笑って超ハッピーな夜だった。(一方、実家で一緒に見ていたらしい母と兄が「今年のM1全然面白くなかったよね」「特に決勝、まじで全組1回も笑えなかった」と言っていて、同じの見てた…?とかなりウケた。どうしてなんだろう、突飛な設定の漫才コントは想像や笑い所が難しいのかなあ。我が家は「僕とロボコ」強火ファンだからそもそも笑いの琴線が違うのかも…)
最初から疲れるくらいのドラマドラマドラマでたくさん叫んだ。圧倒的主人公の令和ロマン、バッテリィズの純粋な陽の力、2本目の沈黙を恐れないネタがかっこよすぎた真空ジェシカ!桜の木の下で再会したいエバースも好きになった。わたしはラジ父リスナーなのでずっと真空ジェシカを応援しているのだが、来年も見られるのならそれはそれで嬉しい。それにしてもアンジェラ・アキのネタ、超ツボだったな〜〜。
地元で友達と会い納め
お盆&年末年始恒例の、地元の友達と会いまくり喋りまくる会。最近は美味しいごはん屋さんでも居酒屋でもなく、一周回って日中のファミレスで駄弁るという正真正銘高校時代と変わらない集い方になっている。世代的にはもはや井戸端会議かもしれないけど。
会わない期間が長いとはいえ、大したアップデートもないのに今回も6時間も喋り倒してしまい、12時集合なのに気付けば外は真っ暗。さすがにお店が混んできたら退散する意思はあるのだが、全然人がおらず、なんならねこちゃんの配膳ロボフル稼働で店員さんもいないもので、それがまた我々の減らず口を加速させてしまう。それにしても何を話していたのか全然覚えていない。恐ろしいと同時に嬉しいことだ。場所はもちろん今回もみんな大好きココス!カリカリポテトを2周してあらためて愛を確かめてきた。
とにかく毎日忙しすぎてかなりメンタルが荒んでいた
12月は仕事がはちゃめちゃに忙しかったのだが(主に人的要因なのがまた悲しいところ)、プライベートも諦めたくない!という確固たる意志で忘年会やごはんの予定もしっかり入れてしまったものだから、6時始業→ランチ抜きで19時まで馬車馬労働→忘年会→帰宅してから24時まで働く、みたいな意味分からないスケジュールで生きるはめになり、大袈裟でなく数分単位でタスクを抱え、それらを消化するために常に120%の出力でゼェハァ言いながら活動し、すべての移動が鬼の形相で早歩きだった。書いてるだけでまた疲れてくるなあ。
ある夜、会社を出たタイミングの仲良しの先輩にばったり再会し、「いま帰りなら一緒にごはんいこうよ?!」と嬉しいお誘いをいただいたのに、悲しいことにわたしはオールドスタイルの上司に「チームにリスペクトを見せるために会社から会議に出ましょう」という意味わからない謎指示を受けて会社に戻るところだったので、「すみません…めちゃくちゃ行きたいんですけど…今わたしリスペクトを見せに行く途中で…(血の涙)」みたいな可哀想な事件も発生していた。
そもそもわたしの心身は毎日9時間眠ることを求めているので、こんな壊れたオールドワークスタイルを続けていると、体も辛いし心も荒んでくるしで、すぐに調子が狂ってしまう。仕事が終わって1時間とか2時間とか空いても何もやりたい気がしないくらい、自分が使い古しのぼろぼろのスポンジになっちゃっていて、潤いがなく、中身もスカスカで、消耗していた。何かを楽しむには心の余裕が必要なのだ、ということを久しぶりに痛感した(逆に11月の超暇な時期の日記を読み返すと能天気すぎてウケる)
日々の労働も消耗も点ではなく線なので、まだやれると思って踏ん張っている時は、自分がいかに擦り減っているかということになかなか気付けない。今回も、何事もなく時間や仕事をやり過ごせる時は普通にやっていけたのだけれど、いざ何かいい方でも悪い方でも心をちょっと動かすようなことが起きた時に、ふとそれがささくれ立った心を逆撫でて、瞬間的に血が滲んで、ピリピリとした痛みに一気に動揺して、そして初めて、うわ!わたし今こんな状態になっちゃってるんだ!と、気付くような日があった。
なんとなく、わたしの理想的なメンタルのイメージは、もちもちの弾力を携えた白くてまあるいお餅みたいなやつ。ぼろぼろのスポンジとは対極にいるのですよ…。悲しいことや何か問題が起きた時にどういう心持ちでどう対処できるか、人にどう接せられるかは、その時のメンタルの状況にかなり依拠すると思うので、できるだけいつもつやつやほかほかのお餅でいたい。まあとにかく、体と心を壊さずに2024年を終えることができて本当によかった。同じく師走を駆け抜けたすべてのみなさん、ご苦労様でした。
今月の美味しかったもの
Union Sand Yard(人形町)
なんだか最近Xでもよく見かける。先輩との女子会に使ったのだけど、ワインもごはんもおいしくて雰囲気よくてコスパもよくて、本当に言うことなしだった!また次に再訪の予定があるくらい使い勝手がいい。先輩から、年明けから働きながら夜は学校に通うことにした、という突然の報告があった。いつも一緒に美味しいものを食べたり遊んだりしていた能天気仲間だったのに何も知らずびっくりしたけれど、誰にも言わずとも、きっと長い間色々とそういうことを考えて、そして自分で決意して、自らの手で行動に移したこと、とってもかっこいいなあと思う。日々の仕事に追われる毎日、わたしは本当は何がしたいのだろう?と、ひさしぶりに突きつけられた気がした。
松記鶏飯(神田)
去年湯島のムーガタに連れて行ってくれた先輩が「ここのシンガポール料理が一番おいしい」と足繁く通っていたのを目敏く見つけて連れて行ってもらったお店。どこから見つけてくるんだろう、といつも不思議の思う恐るべきエスニック方面のアンテナ。どの料理も日本人の口に合うのにしっかり本場のスパイスも効いていて、お店の雰囲気もあいまって旅行気分を楽しめた。
半年ぶりに集合したのだけど、先輩は知らない間にフェンシングを始めていて、同期は謎にExcelで家計簿をつけはじめていて、みんな相変わらず自由で嬉しかった。別に戻りたいとは思わないけど、もし戻れるなら二十歳頃に戻るかなあ、なんか二十歳頃が一番楽しかった、自由だったよねえ、みたいな話をみんなでして、あの頃の風が吹いていたね。
deux feuilles(神楽坂)
パンが美味しい!という噂を聞きつけて友達が予約してくれたのだが、お通しでしかパンが出てこず全然堪能できなかったので、いやすべて美味しかったのだけど、なんか注文を間違えたのかもしれない。おしゃれ〜〜なごはんにたくさん出会えて、新しい料理や食への探究心と好奇心がモワモワと刺激された。
今月の映画・音楽・本など(ネタバレあり)
悪は存在しない
劇場で見逃してしまっていたのだが運良く早稲田松竹で見ることができた。いや〜〜〜、ほんっっとうにすごかった!ずっと不穏で、美しくて、静謐で、ぞわぞわしていた。濱口監督の「寝ても覚めても」でも思ったけど、するするするする話が進んで、気付くともうどこにも戻れなくなっている感じ、映画を撮るのがうますぎる。(本だと、最近多和田葉子さんの小説にも同じことを思った。手足のように自由に表現を操るから、どこまでも行けるしどこにも行けなくなる)
しっかり没入していた分、最後の梯子を外されるどころかぶん投げられるくらいの衝撃の展開で一気に目が醒めて、よくわからないまま一瞬のエンドロールで電気がついて、な、なななんだったの?!と混乱して、あまりに置いてきぼりすぎて全然現実に戻ってこれなかった。そのあとずっと興奮して友達とたくさん話してたくさん調べたけど全然わかんない。でも唯一言えることはめちゃくちゃ面白かった!
両刃の斧
兄のおすすめで年末年始に実家で一気見した。この「両刃の斧」といい「鉄の骨」といい、WOWOWはこういう骨太で見応えのある良作を作るのが上手だなあ。まず音楽がすごくよかった。何よりも俳優全員の演技が素晴らしくて、最終話は泣き通し。
全領域異常解決室
今期も結構色んなドラマを追っていたのだけど、「全決」よかったな〜〜。物語の内容とか設定は置いておいて、ドラマならではの全10話の使い方と構成の組み合わせが本当に上手で、それがこの作品を傑出したものにしていた気がする。
特に真実が明らかになるエピソード0からの後半のたたみかけ、目が離せなかったもんなー!藤原竜也、またもやハマり役を見つけていてすごい。最終話とか正直もう全然意味がわからなかったのですが、でも楽しかった。ドラマというエンタメを堪能させてもらったなあ〜〜という気持ち。
海に眠るダイヤモンド
わたしが昨年心を乱しに乱され、日常生活に支障を生じさせるほどの深い傷を負ったドラマ「二十五、二十一」を覚えていますか?あれ以来、立ち直れなくなりそうなしんどい物語に触れることは避けていたのにもかかわらず、ノーガードだったわたしに「海に眠るダイヤモンド」最終話が容赦なくあの時と同じくらい深い傷を負わせ、年末に図らずも瀕死状態に陥っていました…。
撮り溜めた後半を一気見したら、切なすぎる結末に情緒と涙腺が爆発。ドラマを見ている時もタオルを抱えて「ウワーン!」と声を上げて泣き、ドライヤーをしていても涙がこぼれ、眠る前にベッドで寝転んでXで色んな人の感想や考察を読んでまた泣き、そのまま寝るも折り合いがつかずに夢にまで見て(しかもストーリーを改変したオリジナル版とか自分も一員になるとかではなく、夢のなかでも普通に視聴者としてそのままのドラマを見てた)、朝起きてすぐに思い出してまた泣く、という異常者の生活。
だって、報われなかった鉄平の人生。誰とも結婚せずに生きて、死ぬ間際まで手放さなかったギアマンを最期に端島に置いて、端島の見える庭にひとりコスモスを植えた鉄平…。あまりに辛くて、考えば考えるほど辛くて、これがひとりの人間の人生かと思うと、もう目を閉じるしかないよ。2025年1月現在、ようやく氾濫する感情の波に蓋をできたものの、いまだに鉄平の人生を思うと胸が苦しくなる(比喩ではなく)。
素晴らしい傑作であると同時に、忘れられない痛みを残していった。そんな傷を残すほどの強さがあるということがまたこの作品が傑作であることの証左なわけで…。みんなみんな素晴らしかったけれど、特に驚いたのは土屋太鳳ちゃん!正直これまであまり役者さんとして何の印象もなかったのだが、百合子が本当に素晴らしかったのよ…。ひとりの人間として生きていた。気高く美しく、誇り高く生きる百合子!年の瀬にいいものを見せてもらった。