大仕事を終えた自分に贈る指輪

先月の日記に書いた大きな仕事は、わたしにとって社会人人生をその前と後に分けられるくらいセンセーショナルなことだったから、無事にこの仕事が終わったら、その節目を記念して、自分に3つのことを贈ろうと決めていた。

  1. 伸ばしっぱなしだった髪をばっさり切る
  2. 整体に通い始める
  3. 記念になるようなプレゼントを買う!

節目に何かを買うことよりも、節目に何かをした思い出とか、節目に買ったものが手元にある、というのが好きなので、そのためには節目に何かを買わなければならない、という一見ふしぎな倒錯。自分の生活は自分で飾っていくしかないからね…!

 

1個目と2個目は早々に叶えたものの、肝心のプレゼントを何にするか、全然決まらないまま日が経ち、最近は鞄とかもいいもなあとうっすら考えていたのだが、やっぱり常に身につけられるものにしようと決めて、人生で3個目の指輪購入に至りました。

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指輪って、これだ!と思うたったひとつを見つけるのがつくづく難しい。自分の指につけたときの直感的な興奮や運命みたいなしっくり感があるかないか。自分に合わない指輪をつけると、自分の手や指が醜く見えて仕方なくてそればっかり気になっちゃうのに、自分にぴったりなものに出会うと、どうして自分の手も指も肌もあんなに美しく尊く輝いて見えるのでしょう!

 

月単位の長考の末、最終的に購入したのはブラウンダイヤなるもののフルエタニティリング。色々ネットで見て、なんとなく一番気になったものがあったartida oud(全然知らなかったブランド)の実店舗に見に行き、残念ながらそれはわたしには合わなかったのだけれど、そこで店員さんがわたしに似合いそうだから(あと、ご予算は結構変わってしまうのですが…)と言って出してくれた指輪。つけた途端にきらきらと輝いて、うっとりしてしまい、指まできれいに見えて、ああこれだ!(高いけど!)という気持ちで、その直感を大事に、ちょっぴり背伸びして、えいやで漢気買い。

漢気のグー

個人的な想定予算の3倍くらいのものを秒速で購入という、めずらしい大きなお買い物に、お店を出てから動揺。航空券なら全然そんなこと思わないのにね…。武者震いしながら動転した気持ちを鎮めるために、そしてめでたいお買い物を讃えるために、帰り道にお花を買いました。お祝いをさらに祝っていくスタイル。

爽やかな水色のカーネーション

後から考えると、ダイヤモンド特有の輝きに目が眩んだのであれば、もっと他のちゃんとしたお店でもよかったのでは…?(結構ファッションジュエリーぽかったので)とはちらっと思ったけれど、あの瞬間のときめきの出会いとそれを選び取る決断に意味があるのであって、やっぱり素晴らしいお買い物だったな〜〜と職場でキーボードを打つ自分の指を眺めながら自画自賛の日々。

 

これまでピアスもネックレスも、300円均一みたいな超安物をたくさん買ってたくさん失くして劣化させて、という、かなり使い捨てに近いファスト寄りの買い物をしてしまってきたなか、指輪だけは社会人になってから初めて手にして、社会人一年目のボーナスで買ったものをほぼ365日毎日つけている。だからこそ、その傷も愛着も増していく感じとか、目にした時にアクセサリー以上の意味が込み上げる日々がたまらなくて、わたしにとって指輪というものが特別なカテゴリーになってきている。

 

これが初めて買ったeteのl'eauという指輪。流体のようなたゆたうフォルムがたまらない。ジャッキーチェンも"Be water"って言ってたしね!ブラウンがかったシルバーがわたしの肌色によく馴染んで気に入っている。

親指一本で鞄持ってる

そしてこれが2つ目のYAGAの指輪。ガラスが日に透けるのが美しい。待ち合わせしていた人にドタキャンされた時に、舐めんなよ@表参道の勢いで買いました(照)

これは指輪に隅田川を見せてあげているところ

頑張った後に買ったものには、辛酸舐めた記憶とか乗り越えた時の風景とか、酸いも甘いも全部乗っかっている気がして、文字通りタダで手に入れたものじゃないという事実に励まされるのが好きなのかもしれない。「ご褒美ジュエリー」みたいなハッピー満タンな言葉とは少し違う感覚。崖の上に咲く高嶺の花を、命懸けで崖に登って自らの手で摘んで、傷だらけで帰ってきたことの美しさというか…。手に入れたものが美しいのは、そこに至るまでの物語があるからだと思うので(主人公のマインド)

まあご褒美といえばそうなのだけど、決してそれだけではなくて、頑張った自分への労りとか、これからも続いていく修羅の道のお守りみたいな意味もあり、そしてその山あり谷ありな道のりの先々で、しゃんと背筋を伸ばすためのカンフル剤でもあり、つまりこれからの希望ということです!