G検定 3週間独学奮闘&合格記(2024年11月)

意識が高い時に何も考えずに申し込み、そして見ないふりをしていた、AIに関する知識や理解を問う「G検定」なる資格試験。気付けば受検日1ヶ月前を切り、ようやくテキストを開くも想定よりしっかり難しくて「むりかも!」と潔く諦めそうになったが、そこから3週間の格闘の末にどうにか合格することができた。机に向かって真面目に勉強したのは数億年ぶりだったので、記念に奮闘の過程を記録しておく。

 

 

受検した回

2024 #6(2024/11)

事前知識

皆無!仕事でもプライベートでもAIとの接点なし(完全にAIに使われる側の人間)

数字すら高校生以来かなり遠めに距離を取っており、いまだに十万円以上の金額に0を何個つけたらいいのか毎回迷って勘で0を連打しているIntelligenceの対極。

勉強時間

3週間(50時間くらい)

 

勉強法・スケジュール

色々情報収集したうえでベストと思われる道筋の計画を立てて、仕事の合間を縫って市販のテキストと問題集で独学。もちろんもっとやろうと思えばいくらでもできたけれど、限られた時間の中では割と不可分のない進め方だったのではと思っている。とはいえ今回は奇跡的に仕事が凪の時期+三連休を勉強に充てられたので助かったけど、そうでなかったらもっと早くから勉強を始めないと厳しかったかもしれない。

DAY 1-5 公式テキストを一周読む

最初はとりあえず公式テキストをああでもないこうでもないと言いながら一周読み切ることから始める。本当はこんな時間をかけずに読み切るのが理想だけど、全然意味がわからないので一文を見つめては時が過ぎ、またよく分からなくなって前の文章に戻って時が過ぎ、を常に繰り返すので、まあ時間がかかること。さらにようやく一周読み終えても、結局何も分かっていないままで途方に暮れがち。それでも、後から考えるとこの暗闇の中での地道な格闘が確実に理解の土壌になっている。必要な時間。

 

DAY 6-11 別のテキストをノートを取りながら一周読んで頭を整理

テキストを2冊読むと、同じ内容を別の説明の仕方、別の文章で読み直すことができるので、1冊目とは違う角度から光が当たって、なんとなく朧げに小難しい物事の輪郭が見えてくるような気がする。

 

そして、ただ文章を読み流しているだけでなく、簡単に読んだことを整理するようにノートにまとめると、あら不思議!どんどん頭の中が整理されて、脳内が構造化され、理解が進んでいくのである(人から説明されてなんとなくわかった気になるのと、自分の口で説明できるのは別物だと思うのだけど、1冊目が前者、2冊目は後者を目指すイメージ)。

もちろんペンは青。暗記しやすくなるという都市伝説をいまだに信じているので。今の中高生も青いペンで勉強しているのだろうか?ノートを取るのは時間がかかるけど、学生時代から変わらず、結局このやり方がわたしは一番あっているんだよなあ。

 

 

DAY 12-15 問題集を一周解く

テキストを2周して、なんだか結構わかってきた気がするのでは?!と意気揚々と問題集に挑むも、知らない単語の嵐に襲われて突然振り出しに戻る。テキストのどこにも載っていない情報も多くて若干腹立たしいが、黙々と捌き続ける。

 

DAY 16-17 模試を解く×2

全然合格点に届かなくてもはや微笑み始める。2冊目のテキスト(緑本)と問題集(赤本)にはどちらもネットでダウンロードできる模試がついていて、本番と同じタイムアタックで予行練習ができるうえに、解説もついていて非常に親切。2時間で模試を解く+答え合わせ+間違えたところ(大半間違えている)の解説を読んでチートシートを作る、をこなすとかなりお腹いっぱいで、模試2本でまるまる休日2日を上納。

 

DAY 18 これまで間違えた問題を間違えなくなるまで延々解き直す

突然の体育会系。やはり最後は気合いの反復練習。全問解けるようになるまで解くということは、これまで出会った問題はすべて解けるようになっている状態で本番に臨むということなので、精神衛生的にもよい気がする。

 

↑と並行して本番に向けて計算式入りのチートシート作成

G検定はウェブ受検かつチートシート持ち込みもGoogle検索もOKなので、何気に一番大事なのはチートシートを作ること。あれはあそこにあったなあというのがすぐ分かるように留意しながら、苦手なところや難しい分野のワードを一枚のシートにぎゅっと詰め込んで、自分だけの百科事典を作っていく。

ぱっと見で分かる図やグラフを入れるとわかりやすい

問題集で出てきた単語含め、一問一答indexも作っておくと便利

 

 

テキスト・問題集のおすすめと感想

元々の理解度にもよるけれど、わたしのような完全初学者であっても、テキスト1-2冊+問題集1-2冊をやり込めば十分な気がしている(模試付きがおすすめ)

  • 【1冊目】公式テキスト(通称・白本):△
    • 正直なところ、章によって分かりやすさやクオリティがあまりに違ううえに、文脈や時系列も前後して、さらに誤植も多く、個人的には公式の名を冠するものとしてベストなものではないと思っている。
    • されど公式なので一読しておいた方がよいのかな〜〜とは思うが、ある程度前提知識がある方は緑本一冊でもよいかも。
  • 【2冊目】最強の合格テキスト+問題+模試(通称・緑本):◎
    • 見やすいし分かりやすい、問題も模試もあって充実している。
  • 【問題集】最短突破 問題集+模試(通称・赤本)」:◯
    • まだ整備途上のG検定の問題のひとつは、テキスト→問題集の飛躍が凄すぎて「そんなことテキストのどこにも書いてないですけど…?」という状況が多発していること。
    • 赤本も例外ではないが解説を読めばなんとかなった(ちなみにわたしが受けた回は問題集より遥かに簡単だったけども)

 

 

その他参考にさせていただいたサイト

用語集 zero to one

分からない単語が出てきてググるとこのサイトにぶつかって助けられることが多かった。サイト内検索とかできれば活用するとよいかもしれない。

https://zero2one.jp/ai-word/?srsltid=AfmBOoq_CLoreZprRskTDC5vSpDpUpnwikVEcNWzVcuVb0SSSKjvHKXn

計算式チートシート

G検定には数問数理問題や計算が必要な問題が出るので、なんだか自力で土壇場計算は心許ないなあと思っていたところ、超便利な計算式入りExcelを無料で公開してくださっている仏のような人を見つけて活用させていただいた(勝手に引用してすみません)

kmt+αさん、「問題の出典元に感謝してご利用してください。」とおっしゃっているが、出典元もさることながら、わたしはあなたに感謝しています。ありがとうございました。

note.com

 

結果発表

終盤の勉強のモチベーションは「今回で必ず受かりたい(次回もう一回勉強とか絶対無理)」だったので、無事に合格してよかった〜〜!

 

感想

本番の試験を受けたら「なんであんなに問題集で背伸びしてたん?」と尋ねたくなるくらい結構簡単な問題が多くて拍子抜けしたので、合格が目的なら勉強量は2/3くらいでもよかったな…というのが正直なところ。

ただ、わたしは特にG検定の資格が求められているわけでも、仕事で役立つわけでもなく。受検したのは、特に生成AIや大規模言語モデルなどでインターネット出現に勝るとも劣らない、世界を変えるようなセンセーショナルな革命が起きているらしいのに、それを何も知らないなんて!というミーハーな知的好奇心ゆえ(別に資格はいらないけど、試験や締切がないと勉強できない悲しい性…)

そういう意味では、勉強の過程でAIとは何なのか、どういう仕組みや構造で動いているのか、何が主要な問題なのか、みたいなことを学ぶことができたので、これまでよりもAIに対する解像度が上がって、ちょっとだけくっきりピントが合うようになった気がする。

新しいことを学ぶって、しんどい格闘の果てに、見える景色が変わって楽しいな!